餃子の皮 薄力粉100%+水と強力粉100%+熱湯の比較 (水分量50%)

羽根つき餃子
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今回の比較内容

定期的に食べたくなる餃子に対してあの手この手で比較をいれたり少しレシピを変えてみて食べる・作る以外に食べ比べを楽しんでいる。とっかかりとしてはスーパーで見た早春キャベツがなんとも美味しそうで、キャベツといえば餃子という思考回路が働いてしまった。今回は強力粉と薄力粉の比率と加水する温度が与える皮の食感の特性として下図のような関係があるので、両極にあるモチモチとシコシコの食感となる比率で比較をしてみた。

餃子の皮の特性概念図

レシピ

  • 薄力粉生地 (16枚分)
    • 薄力粉 140g
    • 水 70ml
    • 太白ごま油 小さじ1
  • 強力粉生地 (16枚分)
    • 強力粉 140g
    • 熱湯 70ml
    • 太白ごま油 小さじ1
  • 餡 (この分量では餃子10~15個分余ったのでギョーザの種バーグのおろしポン酢がけとして翌日のおかずに利用)
    • 豚肉 300g
    • ニラ一束
    • キャベツ 150g 約6枚分(みじん切りした後、塩振りをして水を絞る)
    • 鶏がらスープのもと小さじ4
    • オイスターソース 大さじ1
    • 砂糖 大さじ1
    • にんにく・しょうが 適量 チューブでもすりおろしでも
    • 白コショウ 小さじ1
    • ごま油 小さじ2

生地の違い

生地を捏ねてラップにくるんでいるところの見た目でもわかるように、強力粉+熱湯のほうは弾力があって表面もゴツっとしている。薄力粉+水のほうはかなりなめらかで自重で広がる状態になっている。(生地の写真:左が強力粉・右が薄力粉)小分けにするたねの準備段階として生地を棒状にするのだが、薄力粉のほうはかなり柔らかくて棒状にするにも手間取った。本当に皮が成型できるのか不安になるほどだった。(棒状の生地の写真:上が薄力粉)強力粉のほうはいままで扱った経験の範囲内の弾力で、皮の成型作業もいたって容易な状態だった。餡をつつむにも薄力粉のほうは柔らかすぎてかなり慎重に包んで打ち粉をしっかり打ってトレーに並べた。(トレー上の餃子の写真:左が薄力粉)見た目で違う皮と分かる状況で、今回もこれまで同様、比較するものを同じスキレットに並べて火入れを行ってみた。

焼き~実食

いつもはもう少しぎっしり並べるのだが、薄力粉のほうの生地がすごく柔らかかったので、いつもより個数を少な目に、間隔があくように並べて焼き上げた。焼き面のほうは見た目では差はないが、焼き面の反対側の皮の状態は、強力粉はプリっとつやつや、薄力粉はシナっとふわふわとなって明らかに違いが判る。強力粉ははっきりとモチモチで噛み応えがある食感で焼き面のほうの際は少し堅めの仕上がりになっている。薄力粉は焼き面がよりカリカリで焼き面の反対側はあっさりとかみ砕ける感じだ。強力粉は熱血・薄力粉は颯爽といった感想。今回も食べ比べしながら、なんだかんだと3皿作ってペロリとビール・ハイボールとともに家族で平らげてしまった。強力粉のほうが食べ慣れている感じだが、薄力粉のカリっと感もいい。昨年の男子ご飯で手作りの皮の餃子の回があったが、その中で心平さんが、モチモチとしながら”焼くとカリカリ、茹でるとプルプル” になるように薄力粉と強力粉の配分を決めた、とのコメントを思い出した。それぞれの特性を活かして、フォーカスするポイントを決めて配合していくものなのだろうと思った。自分は焼き餃子メインでモチモチ重視派なので少し強力粉多めの配分がいいのかなと思う。なにも考えずはじめのレシピは中力粉の一辺倒だったので、こういった調整しろを知っておくのは今後の餃子Lifeの楽しみが拡がる。皮の手作りは、慣れるとそこまで手間はかからないのでおすすめだ。とはいえ手間は確実に市販のものよりかかるので、ある意味市販の皮への有難みも増すので一回チャレンジしてもいいかと思う。

比較以外の今回の試行

  1. 生地に油をいれる
  2. 生地に塩を入れない
  3. 羽根つき餃子

1,2はいろいろ皮のレシピを調べている中で普段やっていないことをベースにいれてみようと試行。ごま油に関しては、男子ご飯レシピでサラダ油をいれていたが、いれたほうが生地がまとまりやすい感覚があったのと、ごま油にすると風味がいいのではということで採用。塩に関しては、もともとうどん作りのサイトでみた餃子の皮のレシピを使っていたのだけど、うどん生地は塩を少しいれると生地内のたんぱく質が安定してコシが出るとのことでそれを踏襲していた。最近調べるレシピに中にも塩をいれていないものもかなりあるのと、私の餡の味付け自体が濃いめではあるので今回は無しで実施。いずれも今後に有無での比較をしようかと思う。

羽根つきに関しては、今回は薄力粉の皮がかなり柔らかかったので、隣の餃子の皮同志がひっつかないように少し隙間を開けながらおいて焼いてみた。焼きあがりにまとめて皿に盛りたかったので、隙間を羽根で覆って、まとまった一皿にしたかった。いままでやりそうでやっていなかったが、今回で少し味を占めてしまった。皿に盛る前にスキレットにくっついていないかチェックするときに、端から押すと一気にガサッと羽根ごと剝がれていくのがとても気持ちいい。

裏話・・・今回失敗したことと今後の対応

これまで結構皮を作ってきたが、比較実験とはいえ無理のある分量(もしくは製法)で、生地作りを失敗してしまった。薄力粉100gに水70mlを一気に混ぜて、70%の水分量の生地にしよう思ったが、水分量が多すぎてほぼ自然薯状態で全く成型できるようなものではなかった。結局、追加で40gいれて、50%の水分量にもっていくことでギリギリ成型に耐えうる固さにまとまった。このため強力粉のほうも配合を140g+熱湯70mlにあわせて準備した。水回しのやり方や塩・油の量とパラメータはいろいろとあるが、粉の種類に対しての水分比率の特性を理解しておかないと、単純に比較ということで進めるとそもそも比較の土俵にあがらないパターンがあるのだなと思い知った。いいこととして限界値のようなものは知っておくべきで、こういった失敗を次に生かすことが重要である。

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この記事で使用しているフライパンの詳細はこちら【山形県上山市:さとふる】
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